仲介者キリストの高挙

28 キリストの高挙は、どの点にありますか。

 

 キリストの高挙は次の点にあります。キリストが三日目に死人の中からよみがえられたこと、天に昇られたこと、父なる神の右に座しておられること、終わりの日に世を裁くために来られることです。

 

〔今週の御言葉 マルコ161420節 仲介者キリストの高挙〕

 

恵みの契約の仲介者であるキリストは、贖い主として「謙卑と高挙」のいずれの状態においても、預言者と祭司と王の職務を遂行されます。そこでまずキリストの謙卑、つまりへり下りの状態とは何かが問われました。それは「キリストが生まれられたこと、それも低い状態であられたこと、律法のもとに置かれたこと、この世の悲惨と神の怒りと十字架の呪いの死とを忍ばれたこと、葬られたこと、しばらく死の力のもとに留まられたこと」でした。これは高挙の状態がどうであったかと比較すると分かります。それは「キリストが三日目によみがえられたこと、天に昇られたこと、父なる神の右に座しておられること、終わりの日に世をさばくためにこられること」です。それは死を打ち破って復活され、天に昇り、父なる神の右に座して、この世を統治され、終わりの日には最後の審判をもって裁かれるということです。このようにやがて後には栄光の輝きの中で世を統治し、審判を下される方が、その審判の下にある被造物、人間の一人となり、人間に代わって、人間が受けるべき神の裁きと罰とを受けてくださったのです。そしてそのためには、人間と全く同じにならなければなりませんでした。しかも最も低く小さい者としてです。このようにへりくだられたキリストは、今や栄光の輝きのうちに天にあり、神の右に座して、この世と教会を支配しておられ、弱いわたしたちのために執り成しをしてくださっているのです。