神に栄光を帰し、永遠に神を喜びとする歩み -『ウェストミンスター小教理問答』に学ぶキリスト教信仰-19

神に栄光を帰し、永遠に神を喜びとする歩み

-『ウェストミンスター小教理問答』に学ぶキリスト教信仰-19

 

21 神の選民のあがない主とは、どなたですか。

 

 神の選民の唯一のあがない主は、主イエス・キリストです。この方は、神の永遠の御子でありつつ人となられました。それで、当時も今もいつまでも、二つの区別された性質、一つの人格を持つ、神また人であり続けられます。

 

〔今週の御言葉 ローマ5章12~21節 選民の唯一の贖い主イエス・キリスト〕

 わたしたち神によって永遠の生命へと選ばれた者たちを、罪と死と滅びから救い出し、贖い出してくださる仲介者は、イエス・キリストただお一人だけです。この方は、罪を犯した人間の罪とその刑罰を身代わりとなって背負うために、「真の人」にならなければなりませんでした。しかし同時に「真の神」でなければ、永遠の神の永遠の怒りと裁きに耐えて、贖いを成就することができませんでした。だから「この方は、神の永遠の御子でありつつ人となられました」。しかも「真の人」と「真の神」という二つの性質を、一人の人格として統一しておられるのです。「二性一人格」という教えです。キリストにおいては神性と人間性は分離することはなく、また逆に混合されることもなく、しかし区別されます。神性と人間性が分離したまま「二人格」となるのではありません。それはネストリウスによって主張されたものでした。また同時に神性と人間性が混合して新しい第三の「神人性」というものになるのでもありません。それを「単性論」と言い、キリストの統一性は守られますが、神性と人間性とは違う別の人格となってしまいます。エウティケスによって主張されたものですが、どちらも異端として退けられました。「それで、当時も今もいつまでも、二つの区別された性質、一つの人格を持つ、神また人であり続けられます」。この「二性一人格」という教えに堅く立って、正しく贖い主イエス・キリストを信じましょう。