神に栄光を帰し、永遠に神を喜びとする歩み -『ウェストミンスター小教理問答』に学ぶキリスト教信仰-18 問20 神は全人類を、罪と悲惨の状態のうちに滅びるままにされましたか。

神に栄光を帰し、永遠に神を喜びとする歩み

-『ウェストミンスター小教理問答』に学ぶキリスト教信仰-18

 

20 神は全人類を、罪と悲惨の状態のうちに滅びるままにされましたか。

 

 神は、全くのご好意によって、永遠の昔から、ある人々を永遠の命に選んでおられたので、彼らに恵みの契約を結ばれました。それは、ひとりの贖い主によって、彼らを罪と悲惨の状態から救助して、救いの状態に入れるためです。

 

〔今週の御言葉 ローマ5章12~21節 罪による堕落がもたらした罪性と悲惨〕

 

 アダムが「業の契約」を破ったことで、それは破棄され、人類は生命に至る道を断たれました。そこで神はもう一度新しい契約を結び直すことで、生命に至る道を再び開こうとされました。「神は全ての人を、普通に業の契約と呼ばれる最初の契約の違反によって陥った罪と悲惨の状態のうちに滅びるままにしておかれず、その全くの愛と憐れみの故に、選民をそこから救い出」すことを意図されたのでした。それが「恵みの契約」というもので、「第二のアダムとしてのキリスト、また彼にあって、彼の子孫である全ての選民と結ばれた」契約でした。それによって、キリストに「信仰」によって結ばれた民は、キリストにある「新しい生命」を与えられ、神との永遠の交わりに生きる者とされるようになったのでした。キリストがわたしたちの代わりに、「業の契約」を違反した罰則を全部引き受けてくださり、わたしたちに注がれるはずの神の怒りと裁きを一身に負ってくださったこと、それによって神との「和解」が与えられただけではなく、同時にキリストがわたしたちが果たすべきだった「業の契約」の義務の一切を完全に果たし、神に完全な服従を果たしてくださったゆえに、その約束としての「生命」が与えられ、「天国の永遠の嗣業」を与えられることになったのです。このキリストに「信仰」によって結びつけられて、わたしたちはキリストがわたしたちのために獲得してくださった、永遠の生命を与えられるのです。