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聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第98講:エルサレムに向かうパウロの旅(使徒言行録21章1~16節)

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

98講:エルサレムに向かうパウロの旅(使徒言行録21章1~16節)

 

〔今週の御言葉 使徒21章1~16節 神の御心と人間の思いの間にあるギャップ

 カイサリアに到着したパウロたちの許にアガボが来て預言の言葉を伝えました。それはパウロがエルサレムで逮捕されるというものでした。この預言を聞いた人々は、パウロがエルサレムに行かないようにと懇願します。しかしパウロはエルサレム行きを強行しようとします。どちらが正しい選択でしょうか。同じ預言が為されました。しかしその預言に対する判断は二つに分かれました。どちらが正しい判断だったのでしょうか。パウロがエルサレムで「投獄と苦難」が待ち受けていることは、これまでもパウロに示されていたことでした。しかしそれにもかかわらずパウロがエルサレム行きを強行しようとすることは、せっかく示された神の御心を無視して、自分の思いを貫き通そうとしたのでしょうか。どちらが神の御心に服従することになるのでしょうか。エルサレムでパウロに苦難が襲うことを聖霊が示してきたのは、それを避けるためではなく、パウロ自身に覚悟を決めさせ、それに備えるためでした。他方弟子たちはそれを聞いて、パウロのエルサレム行きは御心ではないと判断したのは、人間的な思いからにすぎませんでした。わたしたちも神の御心を示されることがあります。しかしそれをどのように判断するかは人それぞれです。たとえそれが厳しい道であるとしても、どれが神の御心にかなう道であるかを判断する知恵を与えられたいと思います。神の御心を正しく判断する心が与えられるように祈りましょう。