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聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第97講:ミレトスでのパウロの説教(使徒言行録20章13~38節)

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

97講:ミレトスでのパウロの説教(使徒言行録201338節)

 

〔今週の御言葉 使徒201338節 ミレトスでのパウロの説教

 

 異邦人教会からエルサレム教会への義援金を渡すための旅は、「ユダヤ人の陰謀」の中で行われました。異邦人教会の代表者たちは海路で、しかしパウロは陸路をとり、同行者の安全をはかり、トロアスで合流してミレトスにやってきます。そこでパウロはエフェソの長老たちを呼び寄せて、最後の別れをします。彼自身がエフェソに行った場合は、大混乱が予想されたための処置でした。そこでパウロは、彼がエフェソで昼夜を問わず語り続けた福音へと思いを向けさせると共に、新しく起こるであろう異端に気をつけるように勧告します。そして「受けるよりは与える方が幸いである」という福音書にはない主イエスの言葉を伝え、そのように生きることへと励ますのでした。こうして「神の教会の世話」をするために立てられた長老たちに、長老としての生き方を教え諭しつつ、別れを告げるのでした。パウロは「自分の決められた道を走りとおし、主イエスからいただいた、神の恵みの福音を力強く証しするという任務」に、最後まで忠実に歩んでいきます。わたしたちにもそれぞれに「自分の決められた道」があります。それがどのような道であろうとも、そこで不平を言わず、不満を漏らさずに、それに忠実に歩み続けていくことが求められます。たとえどのような道をたどるとしても、「神の恵みの福音を力強く証しするという任務」に変わりはありません。自分に委ねられた任務に、今週も忠実に歩み続けていきましょう。