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聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第93講:エフェソでの騒動(使徒言行録19章21~40節)

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

93講:エフェソでの騒動(使徒言行録192140節)

 

〔今週の御言葉 使徒言行録192140節 エフェソでの騒動

 足掛け3年のエフェソでの伝道は実り豊かなものとなり、多くの人々が主イエスの福音を聞くようになりました。それだけではなく福音はエフェソの人々の生き方と価値観を大きく変えるものとなり、多くの人が回心すると、これまで依り頼んできた魔術を捨てて、それらの本を焼き捨ててしまうほどでした。こうして多くの回心者が起きたことがある人々を焦らせることになります。アルテミス神殿の模型を売ることを生業としていた銀細工人たちが、このままではアルテミス信仰が廃れてしまい、自分たちの商売も廃れてしまうと考えたのでした。そこでデメトリオを首班とするデモが起こり、怒った群衆が野外劇場になだれ込んでシュプレヒコールを叫び続けるということが起きました。彼らはパウロに害を加えようとしましたが、パウロを捕まえることはできませんでした。しかしパウロ自身はこのことで「ひどく圧迫されて、生きる望みさえ失って」しまうほどの目にあったようです。「死の宣告をうけた」というほどの経験をします。しかし同時に主はパウロを、そのような「死の危険」から救ってくださったのでした。「エフェソで野獣と闘った」というほどの経験から、主はパウロを守り、脱出させてくださいました。こうしてマケドニアに向かい、そこに三か月ほど滞在します。そしてそこでじっくりと腰を据えて書いたのが『ローマの信徒への手紙』でした。その後パウロはエルサレムへと向かうことになります。