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聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第92講:エフェソでのパウロの目覚ましい働き(使徒言行録19章11~20節)

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

92講:エフェソでのパウロの目覚ましい働き(使徒言行録191120節)

 

〔今週の御言葉 使徒191120節 エフェソでのパウロの目覚ましい働き

 

 足掛け3年の働きによって、「アジア州に住む者は、ユダヤ人であれギリシア人であれ、だれもが主の言葉を聞く」ことになりました。パウロのエフェソにおける目覚ましい働きは、悪霊さえ彼の言うことを聞くことで現わされました。それにより「イエスの名は大いにあがめられるようになった」のでした。その結果「信仰に入った大勢の人が来て、自分たちの悪行をはっきりと告白した」ばかりか、「魔術を行っていた多くの者も、その書物を持って来て、皆の前で焼き捨て」ますが、その値段はドラクメ銀貨五万枚(五億円)にもなるほどで、こうして「主の言葉はますます勢いよく広まり、力を増していった」のでした。このことは、魔術にどっぷりと漬かっていた人々がそこから離れただけではなく、はっきりと魔術を捨てたことを意味していました。魔術とはインスタントに自分の願望を実現する手段です。その意味で言ったらわたしたちは魔術と無縁だと言えるでしょうか。自分の願望を神に押し付け、いとも手軽に神に願望を実現するように求めるわたしたちの祈りは、まさしく魔術と言えないでしょうか。パウロが奇跡を行うことができたのは、イエスという名に魔術的な効果があったからではなく、主イエスとの人格的な信頼関係があり、その中で主イエスがパウロの求めに応えておられたからでした。わたしたちと主イエスの関係はどうでしょうか。主イエスを心から信頼した中での祈りを捧げているでしょうか。