神に栄光を帰し、永遠に神を喜びとする歩み -『ウェストミンスター小教理問答』に学ぶキリスト教信仰-12

神に栄光を帰し、永遠に神を喜びとする歩み

-『ウェストミンスター小教理問答』に学ぶキリスト教信仰-12

 

問10 神は人を、どのように創造されましたか。

 

 神は人を、男性と女性とに、知識と義と聖においてご自身にかたちにしたがって創造し、被造物の支配を託されました。

 

〔今週の御言葉:創世記1章28節 園を耕し、地を治める務め-文化命令〕

神は創造されたばかりの人間に対して「地を従わせよ。・・生き物をすべて支配せよ」と命じられました。人間は神の栄光を表し、神を永遠に喜ぶという目的を与えられただけではなく、神の代理人として被造世界を治め、神の栄光の御業をこの地上で代行するという使命をも与えられたのでした。「神に僅かに劣るものとして人を造り、なお栄光と威光を冠としていただかせ、御手によって造られたものをすべて治めるように、その足もとに置かれました」(詩8編6、7節)。人間は神の造られた「園の番人」として、またそれを開墾し、開発していく農夫として、それを正しく用いていく責任を神から託されたのでした。それは他の被造物を正しく支配し、管理し、開発していくことを意味します。そして人間は、その神の支配と統治の代行者としての使命が託されたのでした。エデンの「園」から、終末の神の国は「都」に発展しますが、その発展に人間は寄与することが求められたのでした。それが神の「代理人」として、この地上に置かれた人間の務めでした。地を治める使命には、それを開発して正しく発展させていくことが含まれています。人間はその使命を、自分自身のためにではなく、神の栄光を表していくことのために遂行していかなければなりません。人間が自分たちの勝手な都合と利益追及から、神が創造された自然環境を搾取し、破壊しているのは、人間に与えられた本来の使命からの逸脱、僭越であり、罪です。