神に栄光を帰し、永遠に神を喜びとする歩み -『ウェストミンスター小教理問答』に学ぶキリスト教信仰-11

神に栄光を帰し、永遠に神を喜びとする歩み

-『ウェストミンスター小教理問答』に学ぶキリスト教信仰-11

 

問10 神は人を、どのように創造されましたか。

 

 神は人を、男性と女性とに、知識と義と聖においてご自身にかたちにしたがって創造し、被造物の支配を託されました。

 

〔今週の御言葉:創世記1章2627節 神の像に造られた人間〕

 教理問答は人間の創造について、「神は人を、男性と女性とに、知識と義と聖においてご自身にかたちにしたがって創造し、被造物の支配を託されました」と教えます。人間の創造は、天地の創造の最後に付け足しとして為されたものではなくて、逆に一番大切なこととして最後に為されたものでした。逆に、この天地は人間のために、人間が自分を創造された神と交わりを持つために創造されたのです。人間は神に似せて、「神の像」に造られました。それは神が御自身において、父と子と聖霊の溢れるほど豊かな愛の交わりに生きておられるように、神と人間とが愛の交わりを営むように創造されたということで、そのために必要な「知識と義と聖」とが備えられたのでした。最初の人間が「男と女」に造られたということは、相手なくして自分がないという、相互に必要としあう人格関係のうちに造られたことを意味します。こうして互いに交わりを持つ存在として、それに必要な能力、つまり人間が神と同じく霊的存在であり、そこに理性的、道徳的、人格的な能力を与えられたということでした。このように神に似せて、「神の像」に人間が造られたとは、人間がその本質において、交わりの中に生きる存在であることを意味します。神との交わりと隣人との交わりの中に生きる存在として、人間はそもそも造られているのです。そこで人間は、神と隣人との、生ける愛の交わりの中で相互に生きることが求められていたのでした。