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聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第87講:フィリピの信徒への手紙 〔今週の御言葉 フィリピの信徒への手紙 いつも主にあって喜びなさい〕

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

第87講:フィリピの信徒への手紙

 

〔今週の御言葉 フィリピの信徒への手紙 いつも主にあって喜びなさい〕

 パウロはエフェソからフィリピの教会に宛てた手紙を書き送りました。その時パウロは獄中にあり、不自由な生活を余儀なくされていました。そのことを心配したフィリピの教会が、彼のために経済的な援助と様々な贈り物、そして彼の身の回りの世話をするようにとエパフロディトを遣わしました。ところがそのエパフロディトが大病を患い、ほとんど瀕死の状態にまで至りましたが、主の憐れみでそこから救い出されました。そこでパウロはエパフロディトをフィリピに送り返します。それに際して書いた手紙がこの手紙でした。そこでパウロは自分の使命を果たしきることができずに帰還するエパフロディトを案じて、彼を喜んで迎えるようにとフィリピの教会に願います。そこにパウロの温かい牧会的な配慮を覚えます。またフィリピの教会の中で対立していた二人の女性奉仕者たちには、和解を呼びかけます。そしてパウロは繰り返し、「いつも主にあって喜びなさい」と勧めます。喜びこそ、新しく生まれ変わったキリスト者のしるしです。それは「いつも」であって、喜べる時には喜びなさいということではありません。それではどうしたら「いつも喜ぶ」ことができるのでしょうか。それは「主にあって」ということです。どんな困難な問題の渦中にあっても、いつもキリストを見上げ、キリストとの交わりに生きていくとき、わたしたちは真の喜びを得ることができるのです。主と共に生きることが喜びの秘訣なのです。