ダビデの子イエス・キリスト(マタイ福音書1章2~17節)

2021年待降節第3主日 マタイ福音書でたどるクリスマス物語

第2講:ダビデの子イエス・キリスト(マタイ福音書1章2~17節)

 

〔今週の御言葉:マタイ福音書1章2~17節 ダビデの子イエス・キリスト〕

 

イエス・キリストは、「アブラハムの子ダビデの子」と言われます。その系図には数多くの名が連ねられているにもかかわらず、どうしてアブラハムとダビデの名が取り上げられるのでしょうか。それは神がわたしたちの救いのために「恵みの契約」を結ばれたからでした。そしてその「恵みの契約」を結んだのがアブラハムであり、ダビデであるからです。この系図は14代ごとに区切られていますが、この14という数字に意味があります。ダビデという名の子音を数で表すと4+6+4=14となります。つまり系図そのものがダビデを表しているわけです。神がダビデと結ばれた契約は、ダビデの王国を興し、その王国を永遠のものとするという約束でした。歴史上のダビデ王国は滅亡しますが、「ダビデの子」により王国が再興され、その王国は永遠に続くものであることが預言され、「ダビデの子」の到来が待望されていました。主イエスは、まさしくその「ダビデの子」として歴史に登場し、メシアとしての働きを果してくださいました。イエス・キリストによって興された王国、すなわち「神の(王)国」は永遠に続き、二度と滅びることはありません。イエス・キリストの到来と共に、この「神の(王)国」は到来しました。そして日々その王国は進展しています。今わたしたちはこの王国の完成を待望しているのです。この王国をもたらすために誕生してくださったクリスマスの主を心からほめたたえて待望しましょう。