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聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第40講:サマリアへの福音宣教(使徒言行録8章4~25節) 2月7日

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

40講:サマリアへの福音宣教(使徒言行録8章4~25節) 2月7日

 

〔今週の御言葉 使徒8章4~25節 サマリアへの福音宣教

 

 ステファノ処刑の勢いをかってエルサレム教会に対する大迫害が起こりました。そのため教会員たちは何の準備も、心備えもないまま、着の身着のままでエルサレムを逃れ、各地へと散っていくことになりました。その一人に福音宣教者の一人であるフィリポがいました。彼はサマリアに赴いて福音宣教をしたことが、使徒言行録に特記されています。彼が逃げた先がたまたまサマリアだったのではなく、彼はわざわざサマリアに向かいました。なぜなら当時のユダヤ人は決してサマリアの地に足を踏み入れることはなかったからです。会えば流血沙汰になるほど両者の関係は険悪でした。イエス・キリストの福音は、エルサレムのユダヤ人キリスト者たちを変えていったことを前回学びましたが、それはフィリポも同じでした。いくら逃げた先で福音宣教をしたと言っても、彼以外の皆は当初はユダヤ人にしか宣教しませんでした。しかしフィリポは、イエス・キリストの福音がユダヤ人の敵であるサマリア人をも変え、新しい人に造り変えていくことを確信して、彼らの中に入り福音宣教をしました。へたをすれば石を投げて殺されかねない危険を冒しても、彼はサマリア人がイエス・キリストの福音に触れるようにし、その伝道は成功を収めました。わたしたちも、わたしたち自身を新しく造り変えていく福音を、自分の中でこもらせていくのではなく、他の人へ、特に仲の悪い人に対しても大胆に宣教していきたいと思います。