創造から終末に至る神の救いの計画 第1講「神の像」として創造された人間 創世記1章26~28節

【今週の御言葉:創世記1章2628節 「神の像」として創造された人間】

 

 この世界を創造された神は、この世界を「善い」ものとして創造されました。その中でも人間は「神の像」として神に似せて創造されました。人間が「神の像」であるとは、神が三位一体の神として父・子・聖霊の溢れる豊かな愛の交わりに生きておられることに似せて造られたということで、人間は神と人間と世界とのそれぞれの交わりに生きる存在として、「関係」の中に置かれた存在でした。この人間の本質からして誰とも関わろうとせず孤独に生きることは人間本来のあり方ではありません。何よりも人間は、神と交わりを持つために造られました。この交わりに生きることが「命」であり、交わりを断って孤独に存在することが「死」です。最初の人間は決して孤独に生きるものとして造られず、彼に合うふさわしい助け手と共に造られました。これにより人間は神との関係、お互い同士の関係、この被造世界との関係に生きるように造られ、またこの世界を神に代行して秩序をつけ、正しく公平な支配をするためにこの世界に置かれました。「地を従わせよ」とは、自然を人間が勝手気ままに収奪し、搾取することを決して許さず、神がこの世界を支配するように公正に、また憐れみ深く統治することを意味していました。それが「文化命令」と言われるもので、園から始まったこの世界は時間的経過を経て「都」へと発展させていくように命じられました。このように人間には神に応答していく責任が付与されたのでした。