· 

8月16日(使徒言行録7章46~47節)

〔今週の御言葉-私訳と黙想 使徒7章46~47節 ダビデに対する永遠の王国の契約

 彼(ダビデ)は神の前に恵みを見い出し、ヤコブの家のための幕屋を見つけることを願いました。しかし彼(神)のために家を建てたのはソロモンでした。

 

によってイスラエルの王とされたダビデは、神に対する深い感謝の中で、神の箱を安置していた幕屋の代わりに壮麗な神殿を建立することを思い立ちます。しかし神の思いは、ダビデの思いとは別にありました。ダビデが神の家(神殿)を建てるのではなく、神がダビデの家(王朝)を建てると約束されたのです。その家とは永遠に存続する王国であり、その王国は「ダビデの子」によって支配されるというものでした。これがダビデ契約と呼ばれるもので、ダビデの王朝が永遠に続き、ダビデの子孫がそれを永遠に受け継ぐことが約束されます。しかしこれまでの契約に、約束に対する応答が求められたように、この契約にも神の戒めに忠実に守り行うことが条件づけられます。アブラハム契約には割礼が、モーセ契約には律法守が求められたように、ダビデ契約にはその契約を受け継ぐダビデの子孫たち神の戒めに忠実であることが求められました。逆にそれを守り行わない場合は、国家の破滅と王国の滅亡が予告されていました。歴史的なダビデ王国は紀元前586年、バビロニア帝国によって滅亡しましたが、この契約はさらにもっと先を見据えた契約となっていました。やがて現れる「ダビデの子」が王国を再興し、永遠の支配を樹立するというのです。そのことは、ダビデの子イエス・キリストにおいて成就しました。主イエスが宣言されたのは「神の王国」の福音であり、その王国は永遠に続くものとなるのです。