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9月3日(ルカ12章32〜34節)

〔今週の御言葉-私訳と黙想 ルカ12章32~34節 富は天に積むこと〕

 恐れてはなりません。小さい群れよ。あなたがたの父は御国をあなたがたに与えることを決心して〔よしとして〕おられるでしょう。あなたがたの持っているもの〔所有物〕を売りなさい。そして施し与えなさい。自分自身のために古くなることのない財布を作りなさい。朽ちることのない財宝を天に(作りなさい)。その所には盗人は近づくことがありません。虫がだめにすることもありません。あなたがたの財宝がある場所、まさにそこにあなたがたの心もあるでしょう。」

*( )は原文にはないが説明のために付加した言葉。〔 〕は別の訳。

 

 主は「あなたがたの持っているものを売りなさい。そして施し与えなさい。自分自身のために古くなることのない財布を朽ちることのない財宝を天に作りなさい」と呼びかけられました。持ち物を全部売り払って施せとは、ずいぶん無理な注文だと思うかもしれません。しかしそれは、わたしたちが地上の持ち物に貪欲になり、地上の生活に執着することがないようにという思いからの呼びかけです。わたしたちは地上の持ち物を増やして、豊かになる中で、貪欲になっていることに気をつける必要があります。またその豊かな生活を維持しようと躍起になって、地上の生活に執着していることに気づく必要があります。持ち物をはじめとしてすべてのものは神から与えられたものでした。物だけではなく、家族も、時間も、賜物も、人間関係も、地位も、名誉も、財産もすべては神がわたしたちに委ね、預けておられるものに他なりません。それを私物化していないか問い直す必要があります。すべては神のもの、神にお返しするべきものです。そのためには与えられているものを、一度手放して神にお返しし、神から再び受け取り直すことが大切です。そうしていただいたものは、神のために用いていきます。「自分のもの」としてではなく「神のもの」として、神のために献げ、生かしていきます。自分の命も含めて、それを私物化せずに神にお返ししていく人生、神に献げていく歩みを主は求めておられるのではないでしょうか。