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聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第90講4:コリントの信徒への手紙 第一(4)12~14章

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

90講4:コリントの信徒への手紙 第一(4)12~14章

 

〔今週の御言葉 コリントの信徒への手紙 第一(4)121227

 

 パウロは「キリストの体である教会」とはどのようなものであるかを語ります。「体は一つでも、多くの部分から成り、体のすべての部分は数は多くても、体は一つであるように、キリストの場合も同様です」と、教会を多くの部分によって構成されている一つの体として形容します。そこでは「体は、一つの部分ではなく、多くの部分から成って」いることを想起させ、「神は、御自分の望みのままに、体に一つ一つの部分を置かれたのです」と語ります。「一つの体」は、多様な部分によって構成されるから体として維持されています。それぞれの部分が自己主張をして、同じ部分になることを要求したら、そもそも「体」として構成できません。多くの部分があるからこそ、「体」として成り立っているのであって、それを構成する「部分」はそれぞれに必要不可欠な存在となっています。そこで「すべてが一つの部分になってしまったら、どこに体というものがあるでしょう」と問いかけます。このことは「霊的賜物」のことを意味しています。皆が同じ霊的賜物を要求し、それぞれの役割を果たすことを放棄して同じ役割を主張していったらどうなるかとパウロは訴えるのです。そこではそれぞれが体の部分となりそれぞれの役割を果たすことが必要なことだと語ります。それにより「多くの部分があっても、一つの体」となるからです。こうして「あなたがたはキリストの体であり、また一人一人はその部分」であることが語られます。