· 

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第83講:テサロニケ信徒への手紙 二 〔今週の御言葉 テサロニケ信徒への手紙 二 落ち着いた生活をして主を待望する〕

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

83講:テサロニケ信徒への手紙 二

 

〔今週の御言葉 テサロニケ信徒への手紙 二 落ち着いた生活をして主を待望する

 

 パウロはテサロニケの教会の人々が、激しい苦難の中にあっても堅く信仰に立っていることをテモテから聞き、喜んで手紙を書き送りました。キリストを信じる者にとって苦難はつきものであること、だから雄々しく立ち向かっていくようにと励ますためでした。しかしさらに、彼らが先に亡くなった兄弟姉妹のことで心配していることも聞きました。そこでパウロは、先に亡くなった者たちも主イエスの再臨に共にあずかるから心配ないことを伝えます。ところがさらに再臨について誤った待望の仕方をしている人々がいることを聞き、パウロは二通目の手紙を出しました。その手紙の中でパウロは、すでに再臨が起こっていると騒ぐ人々をいさめ、またいつ主がおいでになったとしても、そこで慌てふためくべきではないことを教え諭します。教会員の中には、再臨が真近であるならこの世のことをしても意味がないと考え、所有する家や畑といった土地と所有物を処分してしまった人たちがいました。しかしまだ再臨は来ていないため、そうした人たちは生活に困窮し、教会や兄弟姉妹からの援助に頼って生活しているというありさまでした。パウロはそうしたあり方を否定して、「自分で得たパンを食べるように、落ち着いて仕事をしなさい」と命じます。パウロたち自身、テサロニケでは自ら働いて糧を得て、彼らの模範を示していました。そのパウロの模範に倣いつつ、「たゆまず善いことをしなさい」と教え諭すのでした。