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霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第78講:探し求めれば見いだせる神(使徒言行録17章16~31節)

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

78講:探し求めれば見いだせる神(使徒言行録171631節)

 

〔今週の御言葉 使徒171631節 探し求めれば見いだせる神

 

 アテネに到着したパウロは、無数に乱立する偶像を見、「知られざる神」に捧げられた祭壇を見つけます。それはもしかすると、まだ自分たちには知られていない神がいて、その神にも犠牲を捧げないと祟りがあるのではないかという恐れから、まだ名も知られていない神のためにもと築かれたものでした。そうしてすべての神々に礼を失することがないようにとのことですが、ここには彼らの不安が示されています。そこでパウロは彼らに、「あなたがたが知らずに拝んでいるもの」をお知らせしましょうと語り、まことの神とはどのようなお方かを明らかにしようとしました。それは、「世界とその中の万物とを造られた神」だと。そしてその神は、「探し求めさえすれば、神を見いだすことができる」方だと約束します。その「神はわたしたち一人一人から遠く離れてはおられません」と言われるように、ある一定の場所にいかなければお会いできないような神、あるいはどこかに赴かないと祈ることができないような神なのではなくて、むしろわたしたちの方が、「神の中に生き、動き、存在」していると言われるのです。この神は、わたしたちが「探し求めさえすれば、見い出すことができる」神なのでした。「あなたが呼べば主は答え、あなたが叫べば、『わたしはここにいる』と言われる」と約束してくださる神なのです。そしてこの神は「苦難の日には、わたしを呼び求めよ。わたしはあなたを助け出そう」と言われるお方なのです。