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聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第73講:マケドニア人の幻(使徒言行録16章3~10節)

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

73講:マケドニア人の幻(使徒言行録16章3~10節)

 

〔今週の御言葉 使徒16章3~10節 マケドニア人の幻

 アジア州で御言葉を語ろうとしたパウロでしたが、それを聖霊によって禁じられます。そこでフリギア・ガラテヤ地方に向かいますが、そこでも禁じられ、ついにミシア地方を通ってトロアスまで行きついてしまいます。その先は海ですからパウロはどこで伝道したらよいのか分からず、戸惑ったと思います。こうして様々な場所での伝道を試みつつ、どこにおいてもそれを禁じられたパウロは、神が自分たちをどのように導こうとしているのか分からず、困惑したことでしょう。しかしそのトロアスでやっとこれまでの神の導きの意味が分かります。それは海を渡ってマケドニア州において宣教するということでした。こうして福音はアジアからヨーロッパに渡ることになります。全世界での福音宣教を目指していたパウロでしたが、やがてはローマ世界の西の果てであるイスパニアまで宣教の幻を抱くに至ります。神の導きは、すぐに示され、分かるというものではなく、よく分からないまま試行錯誤しながら進むこともあります。これが神の御心だと考えて進むと、必ずしもそうではない場合もあり、困惑しますが、そこで大切なことは神の御心をいつも尋ね求めつつ、示されていく道に従順に進むということです。自分の願いや思いを、神の御心と取り違えて、間違った道を進んでしまうこともありますから、わたしたちはいつも神の正しい導きを求めて、従順に従い続けていくことが大切で、それが祝福を受ける秘訣です。