· 

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第64講:永遠の命に定められた人は信仰に入った(使徒言行録13章42~52節)

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

64講:永遠の命に定められた人は信仰に入った(使徒言行録134252節)

 

〔今週の御言葉 使徒134252節 永遠の命に定められた人は信仰に入った

 

 パウロは主イエス「罪の赦し」を語り、それは律法によってではなく信仰によって「義とされる」ことを明らかにします。そしてそれを信じた人々とそれを拒絶した人々に分断されました。あくまでも口汚くののしり続け人々に対して、「自分自身を永遠の命を得るに値しない者」にしたと断罪し、信じた人々は、「永遠の命を得るように定められている人」であることを明らかにしました。ここに「神の恵みの選び」が語られています。この選びについては誤解があります。選びがある以上遺棄もあるわけですが、これが対比されてパラレルに考えられると間違いに陥ります。前提はすべての人は自分の罪の結果として永遠の滅びに定められているということです。しかしその中のある者たちを、神が全く純粋な御自身の恵みによって救いへと選び出されたのです。それ以外の人たちは遺棄されましたが、それが滅びの状態にあるのを維持しただけで、神が永遠の昔から彼らを滅びへと定められたわけではなく、神が彼らを滅びの中に放置したままにすることによって、必然的に遺棄された者となっただけです。選びは救いへと定められた者たちにあてはめられることです。滅びの中にうごめいている人々の中から、かつおの一本釣りのように個々人を救いへと選び出されたのでした。これは純粋に神の恵みに基づくことで、選ばれた人の何かに起因することがあるわけではありません。神に選ばれた者にはただ感謝しかないはずです。