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聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第55講:アンティオキアでのバルナバの忠実な働き(使徒言行録11章19~30節)

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

55講:アンティオキアでのバルナバの忠実な働き(使徒言行録111930節)

 

〔今週の御言葉 使徒111926節 アンティオキアでのバルナバの忠実な働き

 

異邦人に対する福音宣教はコルネリウスだけではなく、アンティオキアでも広げられていました。そしてアンティオキアでは、ギリシャ語を話すヘレニストユダヤ人だけではなく、さらに異邦人にも福音が宣べ伝えられていき、異邦人キリスト者が生まれていました。そこで彼らを正しい信仰に導くために遣わされたのが、バルナバでした。しかし彼はその働きを自分一人で担うのではなく、最良の同労者と見なしたサウロを、わざわざタルソスまで行って捜し出し、アンティオキアまで連れ出します。タルソスではサウロは十年に渡る歳月の間、表立った働きをしませんでした。バルナバは、そうしたサウロを引き出して、アンティオキアでの働きに連れ出します。バルナバの働きは自分が先頭に立って活躍するというよりも、賜物のある人物を見い出して、その人が役立つ働き人となるように育てるというものでした。それは目立たないけれど重要な働きでした。このことは後にマルコについても同じです。伝道旅行の途中で逃げ出したマルコを、バルナバは再び用いようとして、パウロと対立までします。しかしバルナバは失敗した者にも回復の機会を与えようとするのでした。わたしたちもそれぞれに賜物を与えられていますが、皆が目立つ働きをするわけではありません。しかし自分に与えられた賜物と働きがどのようなものであるかを理解して、その自分の賜物に応じた働きを忠実に主に対して果たしていきたいと思います。