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聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第52講:汚れた者を聖なる者とする神(使徒言行録10章34~43節)

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

52講:汚れた者を聖なる者とする神(使徒言行録103443節) 8月1日

 

〔今週の御言葉 使徒103443節 汚れた者を聖なる者とする神

 

 律法で禁じられている「汚れた物」が入った風呂敷を見せられたペトロは、「清くない物、汚れた物は何一つ食べたことがありません」と応じました。それに対して神は、「神が清めた物を、清くないなどと、あなたは言ってはならない」と命じられます。律法的には、清い物があったとしても、そこに汚れた物が一つでも混入することによって全体が汚れた物となってしまいます。しかし神は逆のことを示されました。汚れた物の中に清い物が混入することによって、全体が清い物とされるのだと。未信者の夫は汚れた者ですが、信者の妻によって清い者とされているとパウロも語りました。教会がまさしくそうです。教会には清い者ばかりではなく、汚れた者もいます。教会は汚れた者と清い者の混合体に他なりません。しかし全体は「清いもの」とみなされます。神が教会を「清いもの」としてくださるからです。しかし教会の中には、依然として互いを排除し差別し合う「隔ての壁」が築かれているかもしれません。兄弟姉妹の交わりが分断されてしまっているかもしれません。神はその「隔ての壁」を、キリストの十字架によって打ち砕き、隔てられている両者を「一つ」にしてくださいます。わたしたちの教会の交わりの中に、いつの間にか形づくられている「隔ての壁」を意識して、キリストの十字架のゆえにそれが打ち砕かれ、隔てられてきた相互の間に、真の交わりが成り立っていくように、祈り求めていきましょう。