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聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第49講:アイネアとタビタに起きた出来事(使徒言行録9章32~43節-1)

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

49講:アイネアとタビタに起きた出来事(使徒言行録9章3243節-1)

 

〔今週の御言葉-私訳と黙想 使徒9章3243節 アイネアとタビタ

 

 アイネアは麻痺した体がいやされ、タビタは死から蘇生しましたが、二人に呼びかけられた言葉は同じで、「起きなさい」でした。実はこの言葉は「復活する」という言葉です。しかしそれではアイネアとダビタは今も生きているかと言うと死にました。それでは二人が起き上がったのは、ただ死が先延ばしされただけのことで、結局は死んだのだから意味がないではないかと考えるかもしれません。確かにアイネアとタビタは死にましたが、ここで二人が起き上がらせられたのは、彼らの、そしてわたしたちの将来の復活を約束するものでした。わたしたちは日々に労苦を背負い、直面する困難に立ち向かいながら生きていますが、そうした労苦の先に死があるだけでした。死んですべてが終わる人生に生きていました。しかし主イエスを信じてからは、死の先につながっていく命をいただき、その命の希望に生きる者とされました。今わたしたちは新型ウイルスの脅威と困難の前に立ちすくんでいますが、「二日の後、主は我々を生かし、三日目に、立ち上がらせてくださる。」「主は倒れようとする人をひとりひとり支え、うずくまっている人を起こしてくださいます。」このようにしてわたしたちが生きている間、何度倒れても、神がそのつど何度でも助け起こしてくださいます。そしてやがて後わたしたちは復活し、永遠の命に生きる者とされていきます。アイネアとタビタに起きたことは、そのことを約束するしるしなのでした。