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聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第43講:復活の主イエスとの出会い(使徒言行録9章1~9節)

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

43講:復活の主イエスとの出会い(使徒言行録9章1~9節) 228

 

〔今週の御言葉 使徒9章1~9節 復活の主イエスとの出会い

 主イエスの弟子たちを絶滅されるためにダマスコにまで足を延ばしたサウロに転機となる出来事が襲います。彼は突然天からの輝きに照らされて落馬し、目が見えなくなります。それはぎらぎらと照りつける太陽の光よりもさらに明るく強い光、神の栄光に輝く復活の主イエス御自身でした。何も見えなくなったサウロは三日間、何もできずに沈思黙考します。これまで彼が求めてきたのは律法によって得られる自分の義でした。しかし栄光に輝くキリストの光に照らされた時、それがいかに貧相で貧しく無様なものにすぎないかを示されます。そして本当の義とは自分の力と努力によって獲得する自分の義なのではなくて、キリストを信じる信仰によって神から与えられる信仰の義であることを悟らされます。復活のキリストの光で照らして見た時、これまで長く研究し、読み継いできた律法がまったく違うものとして浮かび上がってくることに気づかされます。目が見えなかったことは、これまで霊的な真理を目にしていながら、それを少しも悟ることができなかった霊的盲目、霊的暗黒の中にいた自分を象徴するものでした。しかし復活のキリストと出会ったことによって、霊的な光を照らされて読んだ律法は、これまでとは全く違うものとなりました。そしてこれまで求めてきた「自分の義」ではなく、信仰によって得られる「キリストの義」を求める者へと変えられました。わたしたちも、心の目を開かれていきたいと願います。