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聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解) 第38講:教会の迫害者サウロ(使徒言行録8章1~3節-3) 1月24日

聖霊の力による使徒の働きと教会の発展(使徒言行録講解)

38講:教会の迫害者サウロ(使徒言行録8章1~3節-3) 124

 

〔今週の御言葉 使徒8章1~3節 教会の迫害者サウロ

 

サウロは「先祖の律法について厳しい教育を受け」、「先祖からの伝承を守るのに人一倍熱心で、同胞の間では同じ年ごろの多くの者よりもユダヤ教に徹しようとして」、「律法の義については非のうちどころのない者」だと豪語することができるほど熱心に律法遵守に励みました。そしてその熱心さが高じて「徹底的に神の教会を迫害し、滅ぼそう」とするに至ります。「熱心さの点では教会の迫害者」とサウロ自身が語る通りです。しかしその熱心さは誤った熱心さに基づくものでした。律法遵守に寛容であったガマリエルの許で、ヒルレル派の律法解釈に忠実であったなら、サウロはキリスト者に対しても寛大に接していったはずでした。しかしその時のサウロによって、神への熱心さとは教会を迫害することにあると思い込んでおり、「律法の義については非のうちどころのない者」だと豪語するほどでした。何が間違ったのでしょうか。それは彼の「義」理解に問題がありました。その時のサウロにとっての「義」とは、「律法から生じる自分の義」であり、完全な律法遵守により自分自身で獲得するものでした。そして彼はそこに自分が到達できたと信じて疑わなかったのでした。その彼が変えられるのは復活の主と出会うことによってでした。そこで彼は「キリストへの信仰による義、信仰に基づいて神から与えられる義」を知り、打ちのめされるのです。わたしたちもこの「信仰による義」を熱心に求めていきたいと思います。