2月23日(使徒言行録2章41〜47節)

〔今週の御言葉-私訳と黙想 使徒2章41~47節 すべてのものを共有し

 こうして彼(ペトロ)の言葉を受け入れた人々は洗礼を受けました。そこでその日、およそ三千の魂が加えられました。そして彼らは使徒たちの教えと分かち合い、パン裂きと祈りに励んでいました。そしてすべての魂に怖れが生じました。また使徒たちを通して不思議と様々なしるしが次々に為されていきました。そこで信じている者たちは、みなが同じところにいて、すべてのものを共有にして持ち続けていました。そして彼らは数々の財産や持ち物を次々に売り続けて、誰かが必要を持つのに応じて、それらのすべてを次々に分け与えていきました。来る日も来る日も神殿の中でひたすら心を一つにし、家ごとにパン裂きをし、喜びと真心をもって食べ物を分かち合い、神を賛美し続けていたので、民衆全体の前で好意を持たれていました。そこで主は救われる人々を彼らと一緒に日ごとに加え続けてくださいました。

 

 最初の教会は、「使徒たちの教えと分かち合い、パン裂きと祈り」に励みました。しかしそれだけではなく彼らは「すべてのものを共有にして持ち続け」ました。そして彼らは自分の「財産や持ち物を次々に売り続けて、誰かが必要を持つのに応じて、それらのすべてを次々に分け与えていきました。」ここに聖霊によって新しく生まれ変わらせられていった人々の姿が示されています。古い自分に生きる生まれながらの肉の性質のままのわたしたちは自己中心で、どこまでも自分自身のためにしか生きられない我欲に満ちた者でした。それが聖霊によって新しい自分に生まれ変わらせられた時に起こる変化は、自分のことばかりではなく他の人のことに思いを向け、他者のために生きるようになるということです。そこではもはや自分の関心は自分自身のことばかりではなく、困窮している人や悩んでいる人へと思いが向けられ、そうした人の役に立とうと心を向けるようになるということです。精神的に子供である人は自分のことしか考えられません。それに対して大人であるとは、他者のことに思いが向けられ、他者のために生きるようになるということです。精神的に成熟した人は、困窮している人に寄り添い、悩む人の傍らにあり、苦しむ人と共にあろうとします。助けを必要とする人の必要に敏感になり、それにすぐに手を差し伸べようとします。わたしたちもそのように他者と共に生きる者に変えられていきたいと思います。