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7月7日(ルカ21章20〜28節)

〔今週の御言葉-私訳と黙想 ルカ21章20~28節 主イエスの再臨を待望する

 そこで数軍団によってエルサレムが包囲されているのを、あなたがたが見る時には、そのとき、それ(エルサレム)の滅亡が近づいたことを知りなさい。そのときユダヤ地方ににいる人々は山の中に逃げなさい。またその(エルサレム)の真ん中にいる人々は立ち去りなさい。そして地方にいる人々はその中に入って来てはいけません。なぜならこれらは、(聖書に)書かれていることのすべてが成就する報復〔刑罰〕の日々だからです。胎に(子を)持っている人々や乳を飲ませている人々にとって、それらの日々は災いです。なぜならその土地の上に激しい苦難が、そしてこの民には怒りがあるからです。彼らは剣の刃によって倒され、すべての異邦人の中に戦争捕虜とされて散らされるでしょう。そしてエルサレムもまた、異邦人の時が成就するまで、異邦人によって踏みにじられるでしょう。

 そして太陽と月と星辰にしるしが起こされるでしょう。そして地上では海のとどろきと大津波によって破局的な苦悶の中で絶望的な不安が生じるでしょう。人々は世界に押し迫っている恐ろしいことを予想することによって気を失います。なぜなら天の万象が揺り動かされるからです。そしてそのとき人々は、力と輝かしい栄光と共に人の子が雲に囲まれて到来するのを見るでしょう。ですからこれらが生じ始めたら、背中をまっすぐに伸ばし、あなたがたの頭を上に向けなさい。なぜならあなたがたの解放が近づいているからです。

*( )は原文にないが理解のために補ったもの。〔 〕は別の訳。

 

84年かけて改築された壮麗なエルサレム神殿は、ローマ軍によって破壊、滅亡します。ただエルサレムの町が破壊されるだけではなく、ユダヤ人にとっての心の拠り所であった神殿が破壊されたことは、彼らにとっては大きな衝撃を与えることとなります。神の臨在のしるしである神殿がある限りはわたしたちは神の民である、イスラエルの神が守ってくださるという信仰を維持することが出来ましたが、その拠り所である神殿が滅亡してしまったのです。神殿が破壊されたということは、神が共にいてくださるという約束が反故にされたことを意味します。ですからこのことはすでに世界中に散っていたユダヤ人に大きな衝撃を与え、信仰が試される試練となったことでしょう。主イエスはそれが起こることを予告し、それが神によって遣わされた者を受け入れようとせず、かえって彼を拒絶したことへの神の罰であることを明らかにします。しかしキリストに結ばれた者にとって、インマヌエル、神がわたしたちと共におられるという約束は今なお保証されたものとなっていました。神が人となって世においでくださった、そしてその主は今は聖霊によってわたしたちと共にいてくださっています。その主の臨在が完成するのが再臨です。主は約束されました。天変地異や戦争や災害など、「これらが生じ始めたら、背中をまっすぐに伸ばし、あなたがたの頭を上に向けなさい。なぜならあなたがたの解放が近づいているからです。」