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7月14日(ルカ21章29〜38節)

〔今週の御言葉-私訳と黙想 ルカ21章29~38節  いつも目を覚まして祈っている〕

 そして彼(イエス)は彼らに譬を言いました。「いちじくの木を見なさい。そしてすべての木々を(見なさい)。すでに芽を出すときには、夏(の刈り入れの季節)がすでに近いことを、あなたがたはおのずと知ります。このようにあなたがたもまた、これらが起こっているのを見たときは、神の国が近いことを知ります。まことにわたしはあなたがたに言います。すべてがなされるまでは、この時期は過ぎ去りません。天と地は過ぎ去る〔滅びる〕でしょうが、わたしの言葉は過ぎ去り〔滅び〕ません。

 しかしあなたがたの心が酩酊や深酒や日常生活の思い煩いにおいて圧迫されることがないように自分自身で警戒しなさい。あの(世の終わりの)日が突如としてあなたがたの上に襲いかかるからです。その日は、大地の面に住んでいるすべての人々に、突如として襲いかかるでしょう。しかしあなたがたはいつの時も祈りながら目を覚ましていなさい。起ころうとしているこれらのすべてのことから逃れて、人の子の前に立つように。

 さて彼(イエス)は昼の間は神殿で教え、夜には出て行ってオリーブと呼ばれている山の中で野宿していました。そこですべての民は、彼に(話を)聞くために、早朝にやって来て、彼に向かいました。

*( )は原文にないが理解のために補ったもの。〔 〕は別の訳。

 

 地上に「世の終わりのしるし」が起きたとしても、慌てず、騒がず、そのことによって「神の国」が近づいていることを知りなさいと主は語られました。そしてそう教えられた上で、主はわたしたちに「あなたがたの心が酩酊や深酒や日常生活の思い煩いにおいて圧迫されることがないように自分自身で警戒しなさい」と諭されます。なぜなら世の終わりの日は、前触れもなく突如としてわたしたちの上に襲いかかってくるからです。そのことを主イエスはご自身を盗人になぞらえて教えられました。「家の主人は、泥棒がいつやって来るかを知っていたら、自分の家に押し入らせはしないだろう。あなたがたも用意していなさい。人の子は思いがけない時に来るからである」と。そこで大切なことは「目を覚ましている」ということです。わたしたちの心は何によって一杯になっているでしょうか。この世の事柄で思いが満ち溢れているということはないでしょうか。貪欲にこの世のものを欲しがり、手に入れようとやっきになってはいないでしょうか。しかしそれがこの世での安楽で快適な生活や欲しくてたまらない贅沢品のことであれ、あるいは先行きの不安や老後の心配であれ、それらはほんの一時のことにすぎません。そうしたものによって心が支配されてしまうことがないように、いつも目を覚まして祈り続けているようにと主は教えられました。ですからわたしたちも日々に祈りつつ主の再臨を待ち望んでいきましょう。