· 

10月14日(ルカ17章5〜6節)

〔今週の御言葉-私訳と黙想 ルカ17章5~6節 からし種一粒ほどの信仰〕

 すると使徒たちが主に言いました。「わたしたちに信仰を増してください。」そこで主は言いました。「あなたがたがもしからし種のような信仰を持っているなら、この桑の木に『根ごと抜き取られなさい。そして海の中に植えられなさい』と言いなさい。あなたがたに従うでしょう。」

 

罪を犯す者を赦せとの話を聞いた弟子たちは、とても今の自分では無理だと感じたのでしょう。「信仰を増してください」と懇願します。それに対して主は「からし種一粒ほどの信仰」で十分だと答えられました。その信仰があれば木が根ごと植え変わると。この言葉はマタイで知っているでしょう。そこでは「山を動かすほどの信仰」となっています。信仰は山さえも動かす力があると。山とは目の前にある巨大な問題です。自分の力では如何ともすることができないような大きな問題です。そのような問題さえ信仰があれば動かすことができる、取り除くことができると言うのです。ここでわたしたちはこの後半の言葉に捕らわれて、信仰というのは強くて大きなものでなければならないと考えないでしょうか。山さえも動かすほどの確固たる信念です。しかし前半で主は、それは「からし種一粒ほどの信仰」だと言われました。胡麻よりも小さな粒のような種です。大きな種ではありません。しかし人の背丈を越えるほど高くなります。それだけの信仰があれば大丈夫だと言われるのです。しかもそれは一粒あれば十分だと。たくさんは必要ないのです。「からし種一粒ほどの信仰」、それは生きた信仰ということです。種は生きているから、どんなに小さくても大きく成長していき、実を結ぶに至ります。ですから主が問題とされたのは、大きいか強いかではなくて、生きているかどうかでした。あなたの信仰はいかがでしょうか。