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7月29日(ルカ16章14〜15節)

〔今週の御言葉-私訳と黙想 ルカ16章1415節 神はあなたの心をご存じ〕

 しかし、これらのすべてを金銭欲の強いファリサイ派の人々が聞いていて、彼らは彼(イエス)に鼻をめくり〔鼻にしわを寄せ〕ました。そこで彼は彼らに言いました。「あなたがたは人間の前で自分自身を正当化〔義と〕しています。しかし神はあなたがたの心をご存じです。なぜなら人間の間で高く上げられている〔卓越している・崇高されている〕ものは、神の前では忌まわしい〔忌み嫌う〕ものだからです。

*〔 〕は別の訳。

「鼻をめくる・鼻にしわを寄せる」とは相手を嘲笑しせせら笑う仕草、あざけ笑うこと

  

 「神と富とに仕えることはできない」と言う主の言葉をファリサイ派の人々は嘲笑しました。地上の富と繁栄は神の祝福であるとする彼らにとっては、神と富とは両立するものだったからです。その神からの富と祝福を得る手段こそ律法遵守でした。しかし彼らの遵守は、律法の本質である「神と隣人に対する愛」をないがしろにした、どこまでも外面的なものにすぎず、しかもそれによって自らを義人と見なしていました。そうして見栄えばかりを気にする彼らに主は、神は人の心を見抜かれると指弾されます。わたしたちの信仰はどうでしょうか。奉仕はいかがでしょうか。表面的には立派に見えたとしても心の動機において不純なものであれば、神はその心をご覧になります。真に神をほめたたえるためではなく、自分が評価され、人から認められるための奉仕、自分を満足させるための奉仕は、神の前に断罪されるでしょう。隠れたところを見ておられる神を畏れて、神の御前に真実な奉仕をささげていきたいものです。しかしすべてを見ておられる神はまた、人知れずに為した小さな奉仕も、誰からも評価されることなく果たした業もきちんと見ていてくださり、それにふさわしい報いを与えてくださる方でもあります。わたしたちは人に見せるための信仰生活や人から評価されるための奉仕ではなく、心の内を見抜かれる神の御前に真実な信仰生活を送り、神に喜んでいただける奉仕を心から果していきたいと思います。