· 

3月18日(ルカ14章15〜24節)

〔今週の御言葉-私訳と黙想 ルカ141524節 神の招きを拒絶しない〕

 ところで共に宴席にいた人々の中の一人が彼(イエス)に言いました。「神の国の中でパンを食べることになる人は幸福ですね。」そこで彼(イエス)は彼に言いました。「ある人が大きな宴会を催そうとしました。そして彼は多くの人々を(前もって)招待しました。そして宴会の時間に、招待されていた人々にこう言うために、彼(主人)の奴隷たちを遣わしました。『すでに(宴会の)準備は整いましたので、おいでください』と。

 ところが(前もって招待されていた人々の)すべてが異口同音に言い訳をし始めました。最初の人は彼に言いました。『わたしは農園を買いました。そしてそれを見るためにどうしても出て行かなければなりません。あなたにお願いします。あなたはわたしが(宴会に出席することを)辞退したと見なしてください。』そして別の人は言いました。『五くびき(十頭)の牛を買いました。そしてそれを試すために行くところです。あなたにお願いします。あなたはわたしが辞退したと見なしてください。』さらに別の人は言いました。『わたしは妻と結婚しました。そのため(宴会に)行くことはできません。』奴隷は彼の主人にこれらを報告しました。そこで家の主人は腹を立て、彼に奴隷に言いました。『急いで大通りや町の路地の中に出て行きなさい。そして貧しい人たち、そして体の不自由な人たち、そして目の見えない人たち、そして足の不自由な人たちをここに連れて来なさい。』するとその奴隷は言いました。『主よ、あなたが命じたことをしました。しかしまだ場所があります。』そこでその主人はその奴隷に言いました。『道や垣根に出かけて行きなさい。そしてわたしの家がいっぱいになるように、(人々を)無理にでも連れて来なさい。わたしはあなたがたに言いますが、あの(宴会に)招待された人々の誰一人としてわたしの宴会にあずかる人はいないでしょう。』」

( )は原文にはないが説明の付加した言葉。

*当時の正式な宴会ではあらかじめ招待をしておいて、宴会の準備ができた時に、それに応じた人たちに二回目の招待をしました。そして招待客は、二回目の招待が来たらすぐに出かける用意をしているのが当時の常識でした。この譬の招待は、その二回目の招待を意味しています。

 

 自宅でパーティーをするためにあらかじめ友人に連絡し、出席する人たちのために食事の準備をしたとします。ところが食事の準備が整って、お客が来る時間になってから行けなくなったという連絡をもらったら、ひどく落胆しますし、その人のために用意した食事は無駄になってしまいます。この主イエスの譬は、そうした主人の落胆ぶりを表すものです。当時の宴会はお客にあらかじめ招待をしておいて、それに応じた人たちに宴会の準備ができたことを知らせる二回目の招待をしました。そして招待客は二回目の招待が来たらすぐに出かける用意をしているのが当時の常識でした。この譬の招待はその二回目の招待を意味しています。彼らは最初は行くと答えたから、主人は彼らの分を用意していました。ところが直前になってそれを辞退しますが、その理由はおよそ理由といえないものばかりです。購入した土地を見ることも買った牛を見に行くことも、その日ではなくてもいいことですし、結婚はあらかじめ決められた日にしますから、行けないのであれば招待を断るべきでした。この最初の招待客はユダヤ人を意味し、彼らが辞退したことによって本来ならこうした宴会に招かれるはずのない人々が呼び込まれますが、彼らは異邦人を意味します。こうして最初の神の招きをユダヤ人が拒絶したために、宴会にあずかる(神の国に入る)恩恵にあずかった人々がわたしたちです。わたしたちは招きを拒絶してはいけません。