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2月5日(ルカ11章14~16節)

〔今週の御言葉-私訳と黙想 ルカ11章14~16節 口を利けなくする悪霊の追放〕
 そして彼は悪霊を追い出し続けておられました。そしてそれは口の利けない(霊)でした。それでその悪霊が外へと出て行ったときに起こったことですが、その口の利けない人は話しました。そこで群衆は驚嘆しました。しかし彼らの中には、「彼は悪霊の頭ベエルゼブルによって悪霊たちを追い出している」と言う者たちがおり、また他には、彼を試みて彼から天からのしるしを要求し続ける者たちもいました。

 口を利けなくする霊に苦しめられていた人の霊を主イエスは追放されました。口が利けないとは耳が聞こえないことも含みます。マタイでは目も見えない人だったとあり、この人は口が利けず、耳が聞こえず、目が見えない三重苦に悩まされていた人でした。しかしこれは二千年前の話ではありません。わたしたちは自分の配偶者や親子の関係で、自分の思いをきちんと伝える口を持ち、相手の言うことを受けとめて聞く耳を持ち、相手の姿を公平に見る目を持っているでしょうか。同じ言語を用いながらその言葉によってかえって相手を非難し、相手の言い分を聞こうとせず、相手の一面的な姿しか見ないことで言い争いとなり、家庭が争いの絶えない修羅場と化しているということはないでしょうか。またどうせ言っても分かってもらえないからと、かえって互いに黙ってしまうようにより会話の途絶えた関係となってはいないでしょうか。そうであればわたしたちも、口が利けず、耳が聞こえず、目が見えない者となっているのではないでしょうか。相互の間を分断し、そこに憎しみと争いを持ちこむのは悪霊の働きですが、わたしたちも争いの霊に捕らわれてしまってはいないでしょうか。主イエスはまさしくそのようなわたしたちから、その霊を追い出す権能を持たれた方です。ですからわたしたちも主に、その霊をわたしたちの間から追放してくださり、そこから解放してくださるように祈り求めようではありませんか。