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5月29日(ルカ10章25~28節)

〔今週の御言葉-私訳と黙想 ルカ102528節 心を尽くして神を愛すること〕

 すると見なさい、ある律法の専門家が立ち上がり、彼(イエス)を試みるために言いました。「先生、わたしは何をしたら永遠の命を相続できるでしょうか。」そこで彼(イエス)は彼に向かって言いました。「律法には何と書かれていますか。あなたはどのように読んでいますか。」そこで彼は答えて言いました。「あなたの神である主を、あなたの心の全体で、またあなたの魂の全体で、またあなたの力の全体で、またあなたの知性の全体で愛するでしょう。そしてあなたの隣人をあなた自身のように(愛するでしょう)。」そこで彼(イエス)は彼に言いました。「あなたは正しく答えました。このことを行いなさい。そうすればあなたは(永遠に)生きるでしょう。」

*( )は原文にない説明のための付加。

 

 

ある律法学者が主イエスに、何をしたら永遠の命を得られるかと問いました。それは具体的には膨大な律法の中のどの戒めを守ればよいのかという質問でした。そしてそれについての答えは当時すでにまとめられていて、全身全霊を持って神を愛することと、隣人を自分のように愛することの二つの愛の戒めに尽きることは、大方の賛同を得た答えとなっていました。しかし主イエスはただ正しい答えを知っていることと、それを実際に実行することとは違う点を指摘されます。そこで正しい答えを出した律法学者に対して主は、「あなたは正しく答えました。このことを行いなさい」と求められたのでした。別の機会に同じことが問われた時、主は神を愛するという第一の掟の前に『イスラエルよ、聞け、わたしたちの神である主は、唯一の主である』と答えられました。わたしたちが心を尽くして神を愛するのは、この方が唯一の神だからです。唯一の神とは、昔も今もとこしえまでも変わることがなく、御自身において一貫し続けておられるということで、昔の約束を後で違えるということがない方だということです。その神がわたしたちに約束してくださいます。「恐れることはない、わたしはあなたと共にいる神。たじろぐな、わたしはあなたの神。勢いを与えてあなたを助け、わたしの救いの右の手であなたを支える」と。わたしたちに永遠に真実を尽くしてくださる神を、わたしたちも心を尽くして愛していきましょう。