4月12日(ルカ6章12~16節)

〔今週の御言葉-私訳と黙想 ルカ6章12~16節 十二人の遣わされた者たち〕

 さて、これらの日々において、彼は祈るために山に出て行くということがありました。そこで彼は夜を徹して神に対して祈り続けました。そして朝になると、ご自分の弟子たちを呼び寄せました。そして彼らから十二人を選び出し、彼らを使徒と名づけました。

 (それは)彼がペトロと名づけたシモン、そして彼の兄弟であるアンドレアス、そしてヤコブ、そしてヨハネ、そしてフィリポス、そしてバルソロマイオス、そしてマタイオス、そしてトーマス、そしてアルファイオスの(子)ヤコブ、そして熱心党員と呼ばれているシモン、そしてヤコブの(子)ユダ、そしてイスカリオトのユダ、彼は引き渡す者〔裏切り者〕となった。

 

 主イエスが夜を徹して祈られたのは、十二人の選任でした。彼らは使徒として「神の国」の宣教をするために主イエスから派遣された者たちでした。

 主イエスがもたらした「神の国」とは、「目の見えない人は見え、足の不自由な人は歩き、重い皮膚病を患っている人は清くなり、耳の聞こえない人は聞こえ、死者は生き返り、貧しい人は福音を告げ知らされている」世界です。この新しい世界が地上にもたらされたことを告げ知らせ、人々をこの中へと招き入れるために、彼らは各地へと遣わされていきました。そしてこの「神の国」の福音は、わたしたちの許にまで広げられてきたのです。

 この福音によって開始された「神の国」は新しいイスラエルである教会によって、今も世界へと広げられています。その教会に連なるわたしたちも、「神の国」の福音を宣べ伝えるために、教会からこの世へと遣わされています。ですからわたしたちも遣わされた者として、自分の周りにいる人々を「神の国」へと招き入れる働きをしていきます。弱っている人を励まし、萎えている人を強め、くずおれている人を支え、悲しむ人を慰め、福音を語ることによって霊的に死んでいる人を生き返らせる働きを担っています。

 こうした教会の働きのために主は夜を徹して祈られました。使徒たちを残して天に昇られた主は、彼らを祝福しながら戻られました。今も主は祈ってくださいます。わたしたちの働きはこの主の祈りの中に包み込まれているのです。